衆議院では2.3の一票の格差が議論すらされることなく、違憲違法の状態を放置していると批判されている。千葉県議会はどうか。
今回の国勢調査人口で計算したところ、一票の格差は2.51だった。最大は我が「印西市選挙区」、最小は「銚子市選挙区」だった。
選挙人名簿の元である住基台帳の人口だともっと格差は広がると思う。選挙区割は「住基人口」でなく法定人口と言われる「国勢調査人口」で行う。選挙人名簿は住基台帳から作られているのに(変なの)。
話を戻して、次の統一地方選挙では、誰が何と言おうと印西市選挙区は何らかの見直しがされないと違憲状態と言えると思う。
過去の判例や、最大会派の自民党の思惑などを予想し、今の定数を変えないと仮定すると、私は、「銚子市1議席減、船橋市1議席増、印西市と印旛郡選挙区の合区」となるのではないかと予想している。
今回の選挙は厳しくても次回は2議席になるかも…そんな思惑もあって、あえて挑戦してみたのだが、その後、次々と予想外の展開が……。
現在、印旛郡選挙区には、私も応援して当選した民主党推薦の岩井泰憲さんがいる。このままでは次の県議会選挙では、この選挙区の民主党候補者が岩井さんと私の2名になってしまう。当然ながら現職優先なので、私は党を去ることにした(この話はまた改めて)。
またまた話を選挙区のことに戻すと、国会近辺をうろうろしていたところ、公選法の「配当基数」を改正する動きがあると耳にした。配当基数とは全人口を議員定数で割った、議員一人あたりの人口を「1」とすると、その選挙区での議員一人あたり人口が比例で0.5を切ったとき(つまり格差2倍ということ)「強制合区」になるもので、この数字が引き上げられると、印西市だけでなく全県的に強制合区がぞろぞろ出る(と思う)し、ことは千葉県だけの問題ではない。
国会は、自分たちの違憲状態を放置して地方だけいじるの?との思うものの、方向性としてはこの改正は良い。
都道府県議会の選挙区は市町村で割るという規定があるので一人区の割合がとても高い。一人区のどこが問題かというと、メジャーな候補者ばかりになってしまうということだ。選挙でメジャーといえば、「男」「自民党」だ。「女」「リベラル」「障がい者」などのマイノリティが選ばれることはまずない。都道府県議会がもっとも女性議員の比率が低く、千葉県内をみても一人区はすべて上記のメジャーに独占されている。
強制合区でも一人区なら状態は変わらないけれど、選挙区を広げて(選挙活動は大変になるけど)複数議席にしていかないと、多様な声に応える県議会になっていかないと思う。(2012.4)
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