11/29から始まった12月定例会、12/21で閉会しました。
史上最速の最終日で、10:00に始まり20分程度で終わってしまいました。委員会制が徹底される傾向が強まり、本会議場は議論の場ではなく、議決という手続きの場になりつつあるなぁと感じます。
私が議員になり立ての頃は、補正予算も本会議場で審査していましたし、委員会での審査報告もけっこうボリュームがあり、予算・決算委員会の報告は、報告書の読み上げだけで30分くらい費やしていた記憶があります。
今は本会議場で質疑することが「空気を読めない」かのようにヤジられることもあり、何事も合理化、簡素化です。
長時間の会議は合理的でないかもしれないけれど、一方で市民には分かりやすかったのではないかな、と思います。
ほとんどの市民は、やはり本会議をメインに傍聴したり、中継をご覧になっているのではないかと思うからです。
本会議場で議論しなくなる傾向は「わかりやすい議会」という面でいうと、果たして正しい方向なのか?と思うこともあります。しかし、どんなやり方でも100%正しいということはないので、何事も過ぎれば弊害が出るということでしょう。
さて、今議会、新聞報道もされた通り、20年以上前から固定資産税の課税誤りがあり、その返還金が補正予算に計上されていました。加算金(利息)も含め総額4億2千万円也。
加算金が1日で3万3千円ずつ増えていく、ということを気にしたある議員が、日程を早めて「市民の血税を大切にしよう 」と提案し、開会日の翌日に予算委員会を開き、その翌日に本会議採決をすることが多数決で決まりました。
印西市議会では、通常、議案上程(初日)→ 一般質問 → 委員会での議案審査 → 本会議採決(最終日) という流れで進みます。委員会での審査から本会議採決までは、委員会でどんな質疑と答弁があったのかを報告するため、速記録ができてまとめる時間を考慮して、通常は中4日あけています。
委員会報告は、質疑と答弁の要約を伝えることで、都合で審査に立ち会えなかった議員や、傍聴できなかった市民に、ある程度の内容を伝える役割を持っていると思います。
今議会の補正予算は、「税金を大切にする」という大義を優先して、審査過程の報告を省略し、委員会審査の翌日に本会議採決がされました。
さて、予算委員会の委員ではなく、予算委員会を傍聴していなかった議員たちは、補正予算の内容をどこで確認し賛否を決めたのでしょうか…。予算書を見て、内容がすべて分かったのでしょうか。あるいは予め市役所各課を回り、個別に説明を聞いて回ったのでしょうか。
あえて基本に立ち返ると、議会は議決機関です。議案審査がもっとも重要なはずです。賛否の態度は議員個人の考え方、価値観で決め、市民に内容を十分説明できるものでなくてはならないと思います。
内容をよく確認しないまま「委員会では可決だったし、どっちでもいいから」などと態度を決めた議員はいないでしょうね〜〜(現実、議案審査に立ち会わず採決した議員はけっこういます)。
議員として議案審査に必ず立ち会う、ないしは内容を確認していることが公式に担保されないまま、簡素化、合理化は正しいのか、議員としてこだわりをもって、運営の成り行きをみていきたいと思います。
(2017/12/26)