大阪維新の会の圧勝で「地域政党」という言葉が再び脚光を浴びた。
以前は東国原前宮崎県知事だったり、名古屋の減税日本だったり、印西市からも参議院選候補者を擁立した創新党だったり、その都度話題にはなるけれど長く続かない。果たして維新の会はどうでしょうか。
私は保育園運動から思いもかけずに議員になってしまい、正直言って政治や政党について深く考えていたわけではない。私にとって「政党=イデオロギー集団」だったので、「イデオロギーより現場が大事」と思っていた私は「市議会に政党は必要ない」とずっと思ってきた。
ただ、福祉や社会保障制度は国の政策を理解していないとチンプンカンプンだし、北総鉄道の運賃は県や国でなければ解決できない課題だと思っていた。そして霞ヶ関につながるには政党の力が必要なことは分かってはいた。
そして、尊敬している片山前総務大臣がのたまった一言にしびれてしまった。「政策の寄りどころとなる地域政党が育っていないから、地方議会は強大な権限をもつ首長の取り巻き議員ばかりになる」。
そう、印西市議会も取り巻き議員ばっかりだ。首長(行政機関)が出す政策しか寄りどころがないからだ。地方議員がしっかりと政策的に首長に対峙していくには、まず寄りどころになる政党が必要ではないのか、と(あれ? 政党の構成員でも取り巻き議員はいるか……。きっとその政党も拠り所となる政策を地方議員にしっかりと示せていないのでしょう)。
どうしたら地域に政党がつくれるだろうか。私がほしい地域政党とは、現場の声や思いをしっかりと吸い上げて、現場からつくる政策で国の制度を変えていける仕組みなのだ。
地域政党といっても、現状を見ていると、「国政に乗り出すツール」のように感じることもあるなぁ。
今、国会で民主党内の議論を聞いていて疑問に思うことも多い。官僚たちに「現場の声を把握しろ」と怒る国会議員。非常にまっとうな意見であるが、現場には政党所属の地方議員もいる。怒る前に自分たちで政党のつながりをつかって現場の声を把握してみてはどうでしょう。
「子ども子育て新システム」など新しい制度は現場から見てどうなのか、政党の地方議員から少し意見を聞いてみようかという着眼が国会議員にはないものだろうか。そうでなくては政党でタテにつながっている意味がない。地域でもっと政策的な話をしようよ、と思う(2012年3月)。